なんという第7レースだったのでしょう。
アリンギを止められるか?チームニュージーランド・・・

このレースは歴史に残るものになりました。
スタートはディーン バーカーがうまくさばきましたが、
なぜか有利と言われている右側に航路を取らず、左へ。
第1風上マークでは接戦になり、アリンギとオーバーラップで
右側にいたアリンギが優先されるため、7秒遅れ。

その後、第2風下マークにいく途中で、チームニュージーランドが
アリンギを抜いきました。 アリンギが風洞の中にはいり、スピードが
落ちたためです。 
第2マークで、チームニュージーランド14秒のリード。
ここで、国民の期待が高まります。 (もしや、もしや このまま・・・)
次の瞬間、ニュージーランド国民だけでなく、このレースをみていた
全世界が固まりました。 (え?(つд⊂)ゴシゴシ)
チームニュージーランドは再び左へ航路を取ったのです。
(なんで、不利といわれている左にいくんだ!?)
(第1風上マークでも右側が優先されたのが、わかってないのか?)
解説者達もなぜ、右に行かないのか 誰も説明できません。
そして次のマークでドラマが待っておりました。

やはり右の風の有利をとったアリンギが追い上げてきました。
バターワースの声が聞こえます。 
<うーん、NZとは30mくらい離れているから、大丈夫だよ。いける、いける>
でも実は解説者も言っていましたが、画面上では24m以下しか離れておらず、
バターワースが目測をちょっと長めにみていたようです。
で、問題のシーン。
チームニュージーランドが右側にあるマークを回るには2つ方法があって
1.位置をホールドしてアリンギのすぐ後ろにつけて幅を離れさせないで
  ターン。 マークを超えたら、一機に追い抜く。
  (もう少しテクニカルなんですが、省略。)
2.方向転換をしてアリンギの後ろに回って右側に位置を持っていって、マークを越える。

チームニュージーランドは2の方法をとり、直線に向かってきたアリンギと
あわや正面衝突。 
その直後ペナルティがチームニュージーランドにつけれらてしまいました。ε=ε=(;´Д`) 
ペナルティって何か?それはレース中に360度回転を行なわなければ
ならなくなりました。 
なぜチームニュージーランドが2の方法をとったのか、解説者達もさすがに説明
できませんでした。 
レースはあとゴールへ一直線しか残っておりません。 
その時点で、アリンギは100m以上リードしておりました。
だれもが、(もしや・・・確実に・・・ま、負け・・・)

解説者もチームニュージーランドが勝つには
1 風がなくなってその間にチームニュージーランドが追いつく
2 そうしてどんどんアリンギに攻撃をかけ、アリンギにもペナルティがつくように
  しかける
しか勝てないね〜とコメント。(もう、皆負けムード)(゚皿゚メ)

しかし、自然は小説よりも奇なり。 
ゴール300mくらい直前でアリンギに風が吹かなくなりました。(゚Д゚≡゚д゚)エッ!?
4ノットくらいまで下がっています。 チームニュージーランドは8ノットくらいの
風をうけて、ぐんぐん抜きていきます。
さらにアリンギは帆などのトラブルが続き、もたもた状態。

チームニュージーランドはゴール前40mリード、逆点か?!
しか〜し、ペナルティがありました。
くるっと回ると、ニュージーランド国民は一斉に叫びました。
(早く!!!!いけ〜〜〜)
解説者達も<YES!>、すぐ訂正、アリンギも画面に映った・・

ゴール。

その瞬間テレビも誰も話しておりませんでした。
目で見たものが信じられない・・奇跡がおこったのか・・

結果は1秒差でチームニュージーランドが負けてしまい、
アメリカスカップはスイスのアリンギが防衛に成功したのです。

なんというレース。
アメリカスカップ史上こんなレースはなかったのではないでしょうか。
ハラハラ、どきどき・・・すごいレースでした。

長くなったので、チームの様子など明日にしますね。
お休みなさい・・